太平洋戦争で活躍した日本軍の小さな巨人「九一式手榴弾」。ただ投げるだけでなく、迫撃砲として撃ったり、罠として仕掛けたりできる、驚きの万能兵器でした。
この記事の目次
投げてよし、撃ってよし!世界が注目した発想
1931年に登場した「九一式手榴弾(きゅういちしきてりゅうだん)」は、非常にユニークな特徴を持っていました。普通の手榴弾として手で投げることはもちろん、「擲弾筒(てきだんとう)」と呼ばれる小型の迫撃砲に入れて発射することも可能だったのです。手榴弾を迫撃砲の弾としても使うという発想は、歩兵部隊の火力を飛躍的に高めるものとして、世界的に注目を集めました。
- 1931年に登場し、投げるだけでなく「擲弾筒」に入れて撃つこともできました。
- 歩兵の火力を高めるこの運用方法は、世界でも珍しい日本独自の発想でした。
- 日本のコンパクトで高性能なモノづくりの伝統が感じられる兵器です。
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罠にも使える万能さと、唯一の弱点
この手榴弾の多機能ぶりはそれだけではありません。安全ピンを抜いた状態で椅子や床下に忍ばせれば、踏みつけた数秒後に爆発する「ブービートラップ(罠)」としても使えました。また、爆発までの遅延時間を4秒から9秒の間で調整できるなど、芸が細かい工夫も施されていました。しかし、そんな万能な九一式手榴弾にも弱点はありました。操作がやや複雑だったことと、他国の手榴弾に比べて威力が少し弱かったことです。
- 安全ピンを抜いて設置すれば、地雷のような罠としても使用可能でした。
- 爆発までの時間を調整できる機能もあり、安全に投げ込める工夫がされていました。
- ただし、操作が複雑な点と、威力がやや控えめだった点が弱点でした。
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【まとめ】日本兵の頼れる相棒
小さな鉄の筒に秘められた多機能性。九一式手榴弾は、その万能さで大東亜戦争(太平洋戦争)の過酷な戦場において、日本兵の頼れる相棒として活躍しました。
Q&A:よくある質問
Q. 九一式手榴弾の最大の特徴は何ですか?
A. 手で投げるだけでなく、専用の筒(擲弾筒)を使って遠くへ飛ばす「砲弾」としても使えた点です。
Q. 弱点はありましたか?
A. はい。多機能ゆえに操作手順が少し複雑だったことと、爆発の威力が他国の手榴弾に比べてやや弱かったことが挙げられます。
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