日本の伝統武器「和弓」は、西洋の弓をはるかにしのぐ性能を持っていました。その秘密は、日本の気候風土が生んだ独自の素材と構造にあります。
この記事の目次
射程400m!西洋の弓を圧倒する飛距離
和弓と西洋の弓(洋弓)の最大の大きな違いは、その飛距離にあります。洋弓の射程距離が約300mであるのに対し、和弓はそれをはるかに上回る400m以上もの矢を射ることが可能でした。これは洋弓の約4分の3程度の距離しかありません。
- 和弓は、日本の気候と歴史風土の中で独自に発展してきた伝統武器です。
- その性能は、同時代の西洋の弓をはるかにしのぐものでした。
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なぜ和弓は遠くまで飛ぶのか?
飛距離の違いを生んだのは、弓の「原料」と「大きさ」です。洋弓がイチイの木やニレの木といった単一の素材で作られるのに対し、和弓は竹やハゼの木、ウルシの木などを組み合わせた「複合素材」で作られます。特に日本にしか生えない柔軟で弾力性のあるハゼの木が、飛距離を伸ばすのに大きく貢献しました。
- 大きさも異なり、洋弓が120cm〜180cmであるのに対し、和弓は人の背丈を超える210cmもの大きさがあります。
- 弓を持つ位置も異なり、中央を持つ洋弓に対し、和弓は弓の下の方を持って射ます。
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【まとめ】高い技術が要求された「和弓」
和弓は、複合素材と独特の構造によって世界でも類を見ない飛距離を実現しました。しかし、その反面、補助的な道具がほとんどないため、矢を正確に当てるには射手の義量(スナイパーの腕)にすべてがかかっているという弱点もありました。
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Q&A:よくある質問
Q. 和弓と西洋の弓で、一番の違いは何ですか?
A. 射程距離です。西洋の弓が約300mなのに対し、和弓は400m以上も矢を飛ばすことができました。
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Q. なぜ和弓はそんなに遠くまで飛ぶのですか?
A. 竹やハゼの木など、複数の素材を組み合わせた「複合弓」であること、そして人の背丈を超える大きさ(約210cm)にあるためです。
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