江戸時代、同心は南北町奉行所合計で200名ほどでした。100万人都市と呼ばれる江戸で、200名で治安維持となると大変な感じですが、実際はこの200人の85%は事務方で、実際に治安維持にあたるのは三廻りと称された隠密廻り、定廻り、臨時廻りに属する30名余りで、刑事ドラマで言えば警視庁捜査一課~三課に当たります。
三廻りの組織体系
この三廻りは、200名の同心から特に有能な者から選ばれる花形であり、全員が太陽にほえろのジーパンやマカロニのような存在でした。もちろん治安に預かる三廻りは付け届けも多く入る事になります。この三廻りの中でも一番のエリートが「隠密廻り」で200名の同心から僅かに4名です。仕事は変装して町人になりすまし、情報収集に当たる事で、武士の癖を捨てて町人になりきらないといけない難しい仕事でした。
中村主水の役職
ちなみに必殺仕事人では、うだつの上がらない昼行燈扱いをされてる中村主水ですが、その役職は花形の仕事である定廻りでした。上司の田中様に嫌われている割に、中村主水は花形仕事をしていたんですね。ただ、必殺シリーズでは昼行燈イメージと花形の定町廻りの整合性を取る為か主水が時々、牢屋見廻りに落されたりしてボヤくシーンを入れています。