時代劇を見ていると日本橋周辺の長屋は二階建てになっている事が多いですよね?
逆に大名屋敷となるとあまり二階建てというのはありません。これはどういう事なのでしょうか?
実はその理由は、地価が高いからなんだそうです。江戸で一番地価が高いのは日本橋の付近で間口一間×奥行二十間の敷地が1000両という相場でした。現在の坪単価に直すと、8坪で6000万円であり、現在の東京の銀座の地価と比較すると格安ですが当時の小さな村の20倍の税収に匹敵する巨額でした。
なので、平屋で家を貸したのでは採算が取れず、軒並み長屋が二階建てになったのです。建物を高くする動機は現在と全く同じという事ですね。逆に大名屋敷は幕府から下賜されるケースが多いので採算を考える必要がなく平屋で広々とした屋敷を設計する事が出来ました。
関連記事:「江戸時代の雑学」プライドが高い格下大名の大名行列事情
関連記事:江戸の下級武士は不動産経営に励んでいたって本当?大江戸不動産事情を紹介