時代劇でお馴染みの瓦版。実際には新聞というよりは週刊誌のようなゴシップネタが多かったようです。そんなゴシップでも一番人気が高かったのが何と火事に関するネタ。
頻繁に火事があった江戸で火事は他人事ではなく、江戸の町人は明日は我が身と食い入るように瓦版を読んでいたとか…一方、この火事ネタは商売を広げようとする商人には貴重な情報源でした。大店が焼けたりするとすかさず火事見舞いを出して心証を良くし次の商売に繋げようと必死だったのです。
鬼平の名で知られる長谷川平蔵も出世の糸口は火事でした。時の老中、田沼意次の上屋敷が火事になった時、平蔵は仕事を休んで田沼家の人々を安全な場所に避難させ火事見舞いや弁当などを届けさせて親身になって世話をしました。この事が意次の耳に入り、恐ろしいほどに気が利く男と認識され以後は陰に日なたに引き立てを受けるようになりました。
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