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大河の北条政子は強気な史実の政子とギャップ「あり」でも親しみが持てるのは強くならざる得ない理由が描かれるから

09/12/2022


 

コメントできるようになりました 織田信長

 

鎌倉殿13人 北条義時

 

 

大河ドラマ、鎌倉殿の13人を皆様も見ているでしょうか?この「鎌倉殿の13人」の主人公は鎌倉幕府第二代執権・北条義時が主人公。その主人公である北条義時の姉が北条政子、なのですが。

 

北条政子のイメージとちょっと違―う……なんて思った人もいるのではないでしょうか。今回はそんな北条政子を、大河ドラマ、歴史と同時に触れつつも、ドラマに置ける演出について話してみたいと思います。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

姉妹メディア「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

yuki tabata(田畑 雄貴)おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、姉妹メディア「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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史実の政子は尼将軍のアイコン

北条政子による「承久の乱」の名演説

 

さて世間一般、歴史上の北条政子のイメージと言えば、尼将軍でしょう。剃髪して、お顔が真っ白な尼将軍北条政子の姿、皆様も覚えがありませんか?

 

そう、歴史上の人物北条政子、として学習すると、この姿が記憶に焼き付くと思います。それはおかしなことではなく「歴史を学ぶ」ことで鎌倉幕府を勉強する上で、北条政子だけに集中して学ぶことはできませんからね、基本的な歴史としては、誰しもが広く浅くなってしまうのは仕方のないことだと思います。

 

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元寇

 

 

嫉妬深く強すぎる女として悪女と呼ばれる政子

北条政子 女性 鎌倉

 

ではそこから北条政子に何らかの興味を感じて、より深く知りたい!となっていくと、どんなイメージが生まれるか。まず思いつくこととして、気が強く、嫉妬深い、という点が出てくると思います。

 

源頼朝の浮気相手の屋敷を破壊する北条政子

 

大河ドラマでもありましたが、亀の前襲撃事件、いわゆる「うわなり打ち」の場面です。

 

北条政子に隠れて愛人を作る源頼朝

 

そうでなくても権力者は子を残すことが大事な時代、浮気、自分以外の女性を囲うことを許さない、更には報復をする北条政子の姿は、先の尼将軍の姿とも相まって「強い女性」として根付いてしまうのではないかと思います。

 

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はじめての鎌倉時代

 

 

でも、嫉妬深く強い政子にも理由があるのでは?

ゴッドマザー北条政子

 

 

これらを統合することで、北条政子のイメージが「悪女」とされてしまうこともあります。特にこれには前述した、自分以外の女性が源頼朝の傍に居ることを許さない、嫉妬深い女性としてのイメージが一躍買ってしまったのではないでしょうか?

 

言ってしまうと「嫉妬深さで夫の子供が多く作られることを拒否して、それが鎌倉幕府の衰退に繋がった(かもしれない)」という姿が、北条政子を悪女、として認識させてしまったのだと思います。ですが、これらのイメージを打ち払おうとしたのが今回の大河ドラマ、北条政子の姿だと思うのです。

 

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源頼朝

 

 

最初に洗練されたイケメン頼朝が好きな田舎娘政子が描かれる

家を飛び出し源頼朝と交際を続ける北条政子

 

さて鎌倉殿の13人の初期の北条政子の姿を振り返ってみましょう。何とも純朴な、綺麗だけど田舎出身の娘特有の、都会に憧れて、恋に憧れて、素直に過ごしている北条政子の姿がそこにはありました。

 

寧ろこの辺りは歴史で見たことのある北条政子のイメージだけでみると、ちょっとびっくりの場面ですよね。まぁそのまま純粋な娘さんのままではなく、色んな出来事に直面していくのですが……それこそが今回の狙いではないかと思います。

 

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源義経

 

過酷な現実を前に純朴な田舎娘ではいられなくなる

北条政子とラブラブな源頼朝 鎌倉

 

 

このようなことは読者の皆様も百も承知のことと思いますが、物語は読者があってこそです。そして読者が物語に入っていけるようにするにはどうするか、それには色々な手法がありますが、一つ大事なことを言うとするならば「キャラクターを好きになる」ことがあるのではないでしょうか。

 

余りにもダーク面が強すぎたり、徹頭徹尾ヒレツ!ヒキョウ!ゲス!情けない……つまりは、好意が抱けないような演出とキャラクターではそのキャラクターを好む要素がなくなる、ことは避けるべきであると思います。

 

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北条義時

 

 

運命に抗い流され変わっていく政子を描き共感を集める

父・時政を追放する北条政子と北条義時

 

さて今回の大河ドラマの鎌倉殿の13人、主人公は北条義時、そして北条政子はその姉です。歴史を良くご存知の方々は、これから源頼朝以上にこの二人の出番が多くなることは察していらっしゃることでしょう。

 

そのメイン二人に視聴者の悪感情が向かないような形に、今回の大河ドラマは構成されていると私は考えています。それこそが、初期の北条政子の姿であると思うのです。

 

鎌倉殿の13人

 

 

日々成長していく政子としての姿を描いているドラマ

 

当初こそ純朴な田舎娘であり、政治のどうたらは良く分からず、ただ女性として愛する人と一緒にいたい、そして愛する人を愛しているだけの北条政子の姿が。多くの人に触れ、関わりを持ち、そして変化していく。

 

最初から強い女性ではなく、最初から完璧な人物ではなく、等身大の人間から歴史的な人物への変化。この過程を見ていくことでより「北条政子」に、初っ端から北条政子を学ぶ歴史の勉強ではなく、演出を入れていくことで好意を抱き、そしてドラマに引き込まれていく、それを今回の大河ドラマではより、強く感じることとなりました。

 

実に今後の、より辛い、苦難の連続が楽しみでもありますね。

 

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鎌倉ひよこライター センのひとりごと

日本史ライター セン

 

まあ成長してく姿を描くとなると、どうしても苦しみ、難所の乗り越え、辛すぎる別れなどは付き物ではある訳で。そして何よりも、これからの展開で避けては通れないような悲痛な出来事も多い訳でして。

 

更に言うならば、どんどんと変化していく北条姉弟の姿もまた見ていて苦しくもあるのですが。そういった意味も含めて、実に引き込まれる大河ドラマとなっているなぁ、なんて感じた筆者でした。

 

ちゃぽーん。

 

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北条政子

 

 

 

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自己紹介:日本史はあちらこちら、面白そう!と思った所を色々と見ていくのが大好き。どこも面白くて目移りしてしまいますが、特に戦国時代が大好物。様々な勉強ポイント……よりも、ちょっとクスっとしてしまうような小話を交えつつ、皆さんと沼にハマっていきたいと思います、どぼーん。 好きな歴史人物:織田信長 斎藤道三

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