歴史上の好きな偉人ランキングで1,2を争う坂本龍馬。歴史ドラマにも度々登場し、人気俳優が坂本龍馬役を務め、人々から支持を集めています。そんな新しい日本を作った英雄、坂本龍馬ですが、実はスパイ説があることをご存知でしょうか?
今回は坂本龍馬のスパイ説をご紹介し、暗殺の謎について解説していきます。
この記事の目次
坂本龍馬は土佐藩スパイ説
坂本龍馬は土佐藩のスパイだったという説です。スパイの定義は時代によって異なり、遡ると戦国時代から存在しており、その頃は情報をかき集め、時には命を懸けることもありました。
徳川幕府の頃のスパイは将軍から御庭番や隠密と言われる役職が不穏な動きをする諸藩の情報を探っていました。戦国時代とは異なり、暗殺などの殺戮行為は含まれていませんでした。龍馬の生きていた時代は、まだインターネットが普及していない時代。藩の存続のため、諸藩の動きを把握するために情報に遅れないために、スパイを送り込んでいました。土佐藩のスパイが坂本龍馬だったという説です。
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坂本龍馬はイギリスの手先説
次は坂本龍馬はイギリスのスパイだった説です。龍馬は亀山社中を作ったり、イギリスから武器を買ったり、多額のお金が必要だったはずです。なぜ資金に困らなかったのかというと、グラバー商会から多額の資金を得て、国内各地でイギリスのスパイ活動をしていたからというもの。ひょっとしたら、龍馬は土佐藩とイギリス二重スパイだったのではないか、という噂も流れています。
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フリーメイソンのスパイ説
坂本龍馬が生まれた家庭は裕福ではあったものの、郷士という農民に近い身分だったため、龍馬がなぜ、明治維新の功労者と呼ばれるまでに活動できたのか疑問が残ります。では、これほどまでに活動できたかというと、英国政府と国際的秘密結社「フリーメイソン」が陰で動いていたから、という説です。
龍馬はフリーメイソンと手を結び、薩長同盟を成立できたのもフリーメイソンの後ろ盾があったからと考えられています。
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坂本龍馬暗殺の謎
坂本龍馬はなぜ暗殺されたのでしょうか?
これには諸説ありますが、没後、150年程経った今でも解明されていない部分があります。龍馬は1867年12月10日近江屋事件で暗殺されます。龍馬と中岡慎太郎が近江屋井口新助邸にいたところを狙われ、龍馬は額に致命傷を負い、亡くなりました。では暗殺を企てた実行者は誰なのでしょうか? 現在いくつかの説があるので、解説します。
坂本龍馬の暗殺:京都見廻組説
今のところ、この説が一番有力とされています。見廻組だった今井信郎や渡辺篤が証言や記録で、「自分たちが襲った」とされていることからこの説を推す声が多いです。
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坂本龍馬の暗殺:新選組犯行説
襲撃を受けた中岡慎太郎は新選組のしわざだと推測していたそうです。土佐藩中枢部は新選組を幕府に告発しましたが、取り調べを受けた新選組局長である近藤勇は関与を否定。ですが、現場には新選組の物と思われる下駄などが発見されていました。
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坂本龍馬の暗殺:土佐藩説
坂本龍馬の活躍を快く思わない藩士という説をはじめ、土佐藩の前藩主である山内豊信を説得し、大政奉還を建白させたことで名をあげた家老、後藤象二郎が、大政奉還が龍馬のアイデアだったことを隠すために殺害したとされる説です。
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坂本龍馬の暗殺:薩摩藩陰謀説
西郷隆盛、大久保利通らを中心とした武力倒幕派が龍馬を暗殺したという説です。龍馬は大政奉還により倒幕を目指していた穏健派であったため、暗殺されたと推察されます。徳川の勢力が残ってしまうのを快く思わず、龍馬を裏切者とみなして犯行に及びました。西郷隆盛と坂本龍馬はとても仲が良かったとされています。
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坂本龍馬の暗殺:紀州藩説
坂本龍馬率いる海援隊の「いろは丸」と紀州藩の船が衝突し、いろは丸を沈没させたとして紀州藩側に賠償金を支払わせたことが原因とする説です。「御三家が下級武士に負け、恥をかかされた」とされた紀州藩が、これを恨んで暗殺に至ったとされています。実際に海援隊は紀州藩を疑い、行動を起こしています。
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坂本龍馬の暗殺:外国陰謀説
グラバーや外交官であるハリー・パークス・アーネスト・サトウらにより仕組まれたという説です。この説は、作家であり、個人投資家、コイン・コレクター、映画監督、YouTuberである「加治将一」らが提唱しています。
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