ほのぼの日本史をご覧の皆さん、今週も一週間お疲れ様でした。今回のお疲れキャラは信長と蘭丸です。実は蘭丸と信長の逸話には、三国志演義にヒントを得たらしいものがあります。
ある時、信長が蘭丸に「わしには今、欲しいモノがある、なにか分かるか?」と言います。
蘭丸も「私も欲しいモノがあります」と答えました。そこで信長は「お互いが今一番欲しいモノをお互いの手の平に書いて同時に見せあおうではないか」と提案します。こうして蘭丸は、信長の左手の平に文字を書き信長は蘭丸の左手の平に文字を書きました。
そしてお互いが同時に左手の平を見るとどちらにも坂本城(明智光秀の城)と書いてありました。この逸話、三国志演義で孔明と周瑜が赤壁の曹操の水軍を破る計略を別々に思い付きそれぞれ手の平に火と書いて見せあいお互いに笑った話の焼き直しです。森蘭丸の逸話は蘭丸の死後、江戸時代になってから脚色され数を増やしたそうで、その中で三国志演義のネタも逸話に取り入れられたと考えられます。
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