日本は鎌倉時代からローン社会だった!土倉で借金をしていた鎌倉時代の庶民生活

13/12/2022


 

コメントできるようになりました 織田信長

 

日本最古の銀行(現・みずほ銀行)を設立する渋沢栄一

 

 

21世紀の現在、よほどの大金持ちじゃない限りは一切のローンを利用した事がないという人はいないでしょう。住宅ローン、自動車ローン、学資ローン、はては消費者金融に至るまで、日本人は生涯、なんらかのローンの世話になる事になります。しかし、日本人がローンに親しんだのは何もここ最近の話ではなくその起源は鎌倉時代にまで遡るのです。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

姉妹メディア「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

yuki tabata(田畑 雄貴)おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、姉妹メディア「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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鎌倉時代の給与体系

戦費負担で貧乏になる鎌倉武士

 

鎌倉時代の昔、多くの人々の収入は年俸制でした。日本では10月に秋の収穫があり、その収穫物を元に経済が回っていたのです。しかし、この年俸制はなかなか大変で、病気をしたり冠婚葬祭が重なると「秋まで半年もあるのに、もうお金がない」という事が度々発生しました。そこで庶民が頼りにしたのは土倉と呼ばれた金貸しでした。

 

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鎌倉時代の庶民は土倉で借金をする

money(お金・宋銭)

 

お金に困った庶民は土倉で借金して急場をしのぎ、秋になると利子をつけて土倉に返済するようになっていたのです。しかし、土倉にお金を返済すると、その分のお金が収入から減ります。収入が増加していればいいですが、そうでない場合には、また途中でお金が足りなくなり土倉の世話になります。こうして、鎌倉時代の末期には、庶民の生活に土倉が欠かせなくなったのです。しかし土倉が営業できるのは世の中が平和な時だけ鎌倉末期になると、政情不安から土倉の営業が不安定になります。

 

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鎌倉ライターkawausoの独り言

kawauso

 

それからしばらくして足利尊氏が室町幕府を開府しますが、その政治方針を記した建武式目には、営業が停止している土倉の復興を明記しているほどでした。日本人は遥か鎌倉時代からローン生活に馴染んでいるんですね。

 

参考:徳政令 なぜ借金は返さなければならないのか (2018/8/22) 講談社

 

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