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石高って何?何の目安なの?【戦国そもそも論】

31/10/2020


監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

姉妹メディア「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

yuki tabata(田畑 雄貴)おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、姉妹メディア「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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江戸時代武士の最低年収は3.4石

暗殺(毒殺)モブ

 

ここまでは、武士のアッパークラス、大名の話をしたので、今度は最低ランクの武士の年収について紹介しましょう。江戸時代には、庶民が貧乏武士を蔑む言葉として「ドサンピン」という言葉がありました。

 

これは、3両1人扶持(いちにんぶち)という最低年収を意味していて、3両の「サン」とサイコロの1の目の隠語「ピン」を組み合わせた造語です。1人扶持とは、武士1人の標準生計費用を米5合として、1ヶ月で1()(しょう)、1年間で1石八斗、米俵に換算して5俵を支給するようにした江戸時代の基本給でした。

 

まだ漢王朝で消耗しているの? お金と札

 

5俵はキログラムに変換すると300㎏で、ちょうど2石、現在の金額に換算すると54万円。当時の1両を13万円と考えると3両は39万円で1人扶持と合計すると93万円です。つまり、当時の最下級武士の年収は、現代のパート労働者より低かった事になりますね。

 

ちなみに収入の全てを米換算すると江戸時代の武士の最低年収は3.4石になりました。これは、米俵だと8俵と半分、キログラムだと510キログラムです。

 

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今の日本人の米の消費量なんと!

えのころ飯を食べる薩摩藩士

 

1年間に150キロ(1石)の米を食べた戦国時代の日本人ですが、逆に現代の日本人の米の消費量はどうなっているのでしょうか?

 

農林水産省のデータによると、国民1人の1年あたりの米の消費量は1962年の118.3kgを頂点として減少し、1990年には70kg、2005年には61.4kg、2016年には54.4kgまで減少しているようです。

 

石高に直すと、なんと3斗にしかならず、米俵1俵分にさえ満ちません。現在が少ないのは分かりますが、1962年の消費量ピークでさえ118.3キロしか食べてなく、戦国時代よりも遥かに少ないのはビックリです。

 

戦国時代に米の消費量が多いのは、副菜がほとんどなく、漬物や味噌汁をオカズに米ばかり食べていたのが原因であるようですが、それにしても5kの米袋30袋分を1人で食べていたとは、戦国時代の日本人は米食い民族だったのですね。

 

日本史ライターkawausoの独り言

kawauso

 

今回は、戦国時代によく出るキーワード、石高について色々と考えてみました。

 

1年間で成人男性が食べる米の量150キロが1石の単位だったというのは、kawausoは今回知りましたが、皆さんの中にも、はじめて知った方は多いのではないでしょうか?お米から戦国時代に迫ってみると、また違った発見があるものですね。

 

参考文献:江戸大名家図鑑 マイウェイ出版他

 

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武田信玄

 

 

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カワウソ編集長

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日本史というと中国史や世界史よりチマチマして敵味方が激しく入れ替わるのでとっつきにくいですが、どうしてそうなったか?ポイントをつかむと驚くほどにスイスイと内容が入ってきます、そんなポイントを皆さんにお伝えしますね。日本史を勉強すると、今の政治まで見えてきますよ。
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