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尼将軍政子と北条義時の妻八重姫、執権と将軍の家に嫁いだ2人の女の半生が熱い

08/12/2022


 

コメントできるようになりました 織田信長

 

 

女好きだった源頼朝

 

 

鎌倉殿の13人、観ていてまず思ったのは「源頼朝めっちゃムカつく!」でしょうか。何ともまあ上手に人を誑し込んで行くことか!演技のお上手さも相まって本当に魅力があってまたそこが腹立たしい!

 

 

猜疑心が芽生える源頼朝

 

 

と、本筋から離れてしまいましたが、段々と押し寄せてくる鎌倉時代の底の不穏さが恐ろしくもありますね。今回はそんな鎌倉殿の13人について今後の、特に女性陣がどうなっていくのか、ちょっと考えてみたいと思います。

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

姉妹メディア「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

yuki tabata(田畑 雄貴)おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、姉妹メディア「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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頼朝を巡り醜い争いをした2人

八重姫は源頼朝の元妻

 

 

さてまず八重殿と政子は頼朝を間に挟んでの女の闘いがいくつかありましたね。これもただ女性二人が火花を散らすだけでなく、源氏の婿、それを迎えることになる家としての覚悟やこれからなど、この時代の苦しみも描かれていて、中々にもの悲しくもありました。

 

 

北条政子とラブラブな源頼朝 鎌倉

 

 

 

頼朝も頼朝でただ女性を愛するだけではなく、その背後にいる家の存在、頼れる拠り所……それをある種冷静に見極めつつ……それでもどこかまだ未練や情を巡らす、そんな心情も描かれていたと思います。まあ途中途中「もうそんな男忘れたほうがいいぞ!」とか思ったりもしたのですが。

 

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八重姫に邪険にされ続けた江間次郎

八重姫(女性) 鎌倉殿の13人

 

 

話は江間殿、江間次郎殿に移りますが、この江間次郎は伊藤祐親の娘、八重姫が嫁がせられたという江間(江間次郎、江間小四郎など異説あり)の人物ですね。ドラマ中でも祐親の家臣として出てきて八重殿を娶ることになるのですが……八重殿は彼を夫とは思っておらず、江間殿は心を通わせようと声をかけているのですが……その思いが通じ合うことはありませんでした。忠と義とそして愛、江間殿は非常に味わい深い役どころであったとも思います。

 

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はじめての鎌倉時代

 

 

 

好感度ゼロだった序盤の八重姫

超絶ツンデレな八重姫

 

 

ただ、八重殿もずっと頼朝を思い続けている訳でもなかったのもまた「良かった」と思った所。頼朝と引き離され、哀れな身の上に同情し、かと思えば江間殿に強く当たるし、そして……とややフラストレーションがたまっていたからこその感動でもありました。

 

 

八重姫の事が大好きな北条義時

 

 

 

そう考えると八重殿はこれから義時を支えていく北条の女性となるのだと思うのですが、その上でもう一人の北条の女性が気になりますね。

 

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源頼朝

 

 

頼朝の平凡な妻だった田舎娘政子

家を飛び出し源頼朝と交際を続ける北条政子

 

 

さて振り返ってみると、初期の政子は田舎の娘、純朴な良きお姉ちゃんであり、一人の娘でもありました。それがある時、一つの膳を出したことで運命が変わります。と言っても劇的に変化した訳ではありません。

 

北条政子と源頼朝の交際に大反対だっ北条時政

 

 

あくまで雅やかさに憧れる一人の田舎娘が、源頼朝に恋をして結ばれて……そこからじわじわと自分に押し寄せてくる「変化していかなければならない」様が、振り返ってみてみると見ている方にも伝わってきます。

 

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源義経

 

 

政子も頼朝を奪った亀に復讐する

源頼朝の浮気相手の屋敷を破壊する北条政子

 

 

特に変化のあった一幕として、亀の前事件は衝撃でしたね。政子が亀殿に後妻打ちをした件は、有名ですね。しかしこの後妻打ち、ただ政子が嫉妬深い女性、勝気な女性である、ということの証明だのなんだのではありません。

 

 

 

嫉妬深く非情だった北条政子

 

 

 

大河ドラマ中では当初、田舎娘として出てきた政子。当時の政子は北条氏という小さな後ろ盾しかない出身であったことから、その立場は不安定でもあったと考えられています。つまり自らの強さと周囲へのけん制も込めて、この後妻打ちが行われた、という考え方もされているのです。

 

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政子に鎌倉殿の妻の心構えを教える亀

亀の前 女性 鎌倉殿の13人

 

 

さて、ここで大河ドラマ中での後妻打ち。非常に政子に影響を与えるものとなりました。亀殿と対峙した政子、そして伝えられる言葉。鎌倉殿の妻として相応しい女性。御台所として恥ずかしくない女性。今までのようにただ純朴な、一人の男を愛して嫉妬で行動してしまうような女だけではいけない。大事なのはこれから。

 

こうして北条政子という存在が出来上がっていくのか……そのストーリーが進んでいくのがこの亀の前事件からか……と震えた瞬間です。

 

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苦しみの中で周囲に望まれる存在に変化する2人

北条政子 女性 鎌倉

 

 

亀殿、今回の大河ドラマでは非常に大きな役どころとなっていたと思われます。その理由の一つに、政子と八重殿の描かれ方もあったでしょう。大きくなっていく自分の存在にどう対処していけばよいか分からない政子、そして過去との決別をしていく八重殿。

 

ここから今後、尼将軍・北条政子と北条義時を支える女性、歴史に名を残すことは殆どなかった八重姫のストーリーがにじみ出てくるものでした。だからこそ今後、鎌倉ご夫婦と北条ご夫婦、彼らがどうなっていくのか。非常に楽しみなものとなっていると思います。

 

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北条政子

 

 

鎌倉殿ひよこライター センのひとりごと

日本史ライター セン

 

 

さて最後に、後妻打ちについて少々。鍋島直茂の夫人である陽泰院殿。彼女もまた前妻に後妻打ちをされた人物でもあるのですが、なんと彼女は後妻打ちに来た人たちにお茶や菓子を出して丁重に持て成し、後妻打ちを回避したとの逸話がございます。

 

筆者の地元からは少し離れておりますが有名な話で、とても好きな話です。歴史で戦った男たち、その陰で戦った女たち、その話が交差する今回の大河ドラマ、今後もじわじわと追っていきたいと思いますね。ちゃぽーん。

 

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自己紹介:日本史はあちらこちら、面白そう!と思った所を色々と見ていくのが大好き。どこも面白くて目移りしてしまいますが、特に戦国時代が大好物。様々な勉強ポイント……よりも、ちょっとクスっとしてしまうような小話を交えつつ、皆さんと沼にハマっていきたいと思います、どぼーん。 好きな歴史人物:織田信長 斎藤道三

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