ほのぼの日本史をご覧の皆さん、 今週もお疲れ様でした。
今回は家康さんが晩御飯を造っているイラストです。さて、弱小とはいえ歴とした武家に生まれた家康ですが家柄に似合わず、物売りに扮する宴会芸が持ちネタだったようです。
太閤記の記述によると文禄3年(1594年)6月朝鮮出兵の前線基地名護屋城にいた秀吉は退屈しのぎに瓜畑で仮装大会を思いつきます。 ここで秀吉は瓜売りに扮し、家康は籠やザル売りに扮したそうです。
この仮装大会の評価ポイントはいかにうまく仮装できるかに加えて売り口上の見事さにありました。秀吉は 「味よし瓜めされ候え」と本当の瓜売りそっくりに配下の戦国大名に声をかけたそうです。
おそらく家康も本物の籠売りのように声を張り上げて売り口上を謳った事でしょう。農民上がりの秀吉の意を汲むように物売りの口上を練習した家康のしたたかさが見える逸話です。