史実の七人の侍は7人ではなく「八人の侍」だった


足軽b-モブ(兵士)

 

こちらを読んで、いや七人の侍だろうと突っ込んだ人もいるでしょう。でも、実は八人の侍であっているのです。事実は小説より奇なりで戦国時代ではありませんが、村がサムライを雇って村を守った事例が存在し、その時に雇ったサムライの数は8人でした。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

姉妹メディア「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

yuki tabata(田畑 雄貴)おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、姉妹メディア「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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映画七人の侍に先行する史実の8人の侍

 

 

映画七人の侍に先行する史実の8人の侍は、康永元年(1342年)相模国称名寺領だった因幡国智土師郷上村(現鳥取県智頭町)にて敵から村を守る為に雇った用人(用心棒)を八人の事で1人あたり米3石合計24石を支給したと金沢文庫古文書に出ているそうです。

 

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当時の成人男性が食べる食糧

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当時の成人男性は1年間に米を1石食べるので3年分の食料という事ですね。高いか安いか分かりませんが…それで、この8人がどうなったのか?映画のように過半数が死んだのか詳しい事は分かりません。しかし、南北朝期、村を防衛するためにサムライを雇う発想はすでにあったようです。

 

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映画七人の侍は「日本剣豪列伝」というオムニバス形式

 

余談ですが映画七人の侍は「日本剣豪列伝」というオムニバス形式の映画を構想していた黒澤明が、戦国時代の浪人は全国を旅して回る武者修行でどのように食べていけたのかという疑問を持ちそれを東宝の文芸部員に調べさせたところ結果報告に来た本木荘二郎より「宿泊先の道場や寺院がない場合は、百姓に雇われて飯と宿を与えてもらう代わりに盗賊などから村を守っていた」と報告を受けた事からインスピレーションを得たそうです。

 

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戦国時代にも似たようなケースが実際にあった

 

実際に七名ではありませんが、戦国時代ど真ん中の天文元年(1532年)山城国宇治郡山科七郷が何らかの落ち度で室町幕府の討伐を受ける事になり、浪人を大勢雇い、また村の周囲に濠を備えて幕府軍を迎え撃ったと公家、山科言継の日記にあるようです。

 

フィクションのように見える7人の侍ですが、似たようなケースは戦国時代にはちゃんとあったのですね。

 

参考文献:史料で解き明かす日本史 松本一夫 他

 

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カワウソ編集長

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