登場人物が次々と死んでいき鬱大河の呼び声も高い「鎌倉殿の13人」今回は日本史最初のヒーロー。源九郎義経の最期が描かれました。今回もネットの鎌倉殿民のツイートを拾いながら解説していきましょう。
この記事の目次
今週の鎌倉殿の13人の目次
今回も、こちらの大谷刑部どのの分かりやすい目次を紹介
今日の #鎌倉殿の13人 まとめ
・義経限定褒め御館bot
・小四郎と善児を会わせるな
・何とかして逃したい北条勢
・静御前の覚悟
・音楽に厳しい畠山重忠
・何故かいる三浦義村
・小四郎と善児を会わせるな
・御館せこむ発動
・里殿…!
・ふるあーまー武蔵坊弁慶
・義経最期の大はしゃぎ
・鎌倉殿……— 生きてるだけで褒めてくれる刑部bot (@ikiteruOKgyobu) May 22, 2022
平泉に帰ってきた義経
九郎は、小四郎にあれだけ言われたにもかかわらず平泉に足を踏み入れていました。
叔父の行家そっくりの山伏装束で出現した九郎に、育ての親である藤原秀郷は
「よくやった、平家を滅ぼしたのはお前だ!日本一の英雄だ」と諸手を挙げて迎えます。
#鎌倉殿の13人 第20回。九郎義経の最期。静の舞、里の告白、すれ違ったままの兄弟の再会、みんな苦しかったけど、御館の「ようやった」が救いでした。子供のような瞳で鎌倉攻めの策を語るシーンが大好きでした。戦神の化身とまで言われた義経。人を信じすぎる、兄が大好きな弟でした。 #鎌倉絵 #殿絵 pic.twitter.com/6pP8MEuokn
— KEI-CO (@keico) May 22, 2022
九郎は感激の涙を流していました。本当は、この言葉は兄の頼朝に言ってもらいたかったんでしょうね。
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陰険な鎌倉の罠
九郎が平泉に入った事はすぐに鎌倉に知られてしまいます。平泉で秀衡と九郎殿が組めば強大な敵になると小四郎と安達藤九郎。小四郎は九郎殿を鎌倉に連れ戻してきますと頼朝に進言します。
頼朝は、それはいいが生かしては連れてくるな、必ず殺して禍根を絶つように命じます。ただし、それも我々の手を汚さずに九郎を殺せと釘を刺しました。
その真意は、仲が悪い藤原泰衡と国衡の兄弟を煽って仲違いさせ泰衡に九郎を討たせる事でした。そして、頼朝は命令もなしに九郎を討った事を口実に奥州に攻め込んで藤原氏を滅ぼすという筋書きです。
以前なら、「そんな事は出来ません」と言いそうな小四郎ですが、すでに闇落ちしているので、引き受けました。
今回一番悲しいのは九郎や静、里の悲劇ではなく、あの優しくて賢くて、でもちょっと抜けていて、八重さんが大好きで、戦よりも蔵で米俵を数えるのが好きだと言っていた伊豆の少年、小四郎が永遠に失われてしまったことかもしれないな……#鎌倉殿の13人
— ゆず 🌊海の底の都の民 (@yurufuwa1609) May 22, 2022
このツイートが全てを物語っていますね。
もう八重さんに沢山お土産を持って行くごんぎつねの小四郎はいないのです。
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初登場、成長した金剛
小四郎が家に帰ると、そこは保育園のような状態でした。八重さんが鎌倉で両親をなくした孤児を引き取る間に、こうなってしまったようです。それは、鎌倉が政変に継ぐ政変で安定とは程遠い状態にある事を暗に示していました。
その中に、少し前にはブエーイと泣いていた小四郎の嫡男、金剛もいます。常に父にお土産をねだる金剛は、後に鎌倉幕府三代執権、北条泰時になります。
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善児と義時の奥州どうでしょう?
さて、奥州に向かおうと小四郎が旅支度をして家を出た瞬間です。
首桶に泣いてしまいましたが
まずは善児の登場に「怖っ」
っと声が出てしまったというご報告 #鎌倉殿の13人 #殿絵 #鎌倉絵 pic.twitter.com/TFSUaeF0IU— 人柄絵師ちゑ@7月縄文の個展準備中 (@meloooncyan) May 22, 2022
なんと善児が待っていました。なんでも梶原殿に命じられて助っ人にきたとか、梶原殿、余計な気をまわしすぎです。
や、やめろ!小四郎と善児を会わせるな! #鎌倉殿の13人
— 生きてるだけで褒めてくれる刑部bot (@ikiteruOKgyobu) May 22, 2022
たしかにギョッとしましたが、鎌倉には善児以上の殺し屋が大勢いるので、むしろストレートな殺し屋善児の方に安心感があります。
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善児、殺っちまいましょう発言
九郎が平泉に来てまもなく、奥州の覇王秀衡が死去しました。秀衡には正室との間に生まれた泰衡と側室との間に生まれた国衡の2人の息子がいて、家臣も泰衡派と国衡派に別れていたので、秀衡は泰衡の生母を国衡と再婚させ、国衡を泰衡の父とする事で事態を乗り切ろうとします。
そこに小四郎と善児の平泉どうでしょう?チームが登場し、九郎を引き渡すように泰衡に求め、「庇うと謀反人義経と同罪になりますぞ」と脅しをかけるのですが、泰衡は「九郎殿には鎌倉に対して兵を挙げるつもりはないので討つ事はできぬ」と断ります。
九郎も、平泉に来た事を非難する小四郎にもう鎌倉に恨みはないと取り合わず、かつては平家を滅ぼしたわしが、今はコオロギと戦っておるとおどけました。
せっかちな善児は「殺っちまいましょうか?造作もない事です」と小四郎に提案しますが、小四郎は退けました。善児は九郎を甘く見ていますが、九郎の身体能力は暗殺者並みなので、実際に小四郎がGOサインを出していても善児に九郎が討てたかどうかは微妙ですね。
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義時が九郎を煽りまくる
そこで小四郎は卑劣な手段を使います。
京都で時政パパに捕らえられて鎌倉に送られた静御前が見事な舞を見せ、自ら正体を明かし妊娠していた男の子も頼朝の命令で由比ヶ浜の海に沈めたと九郎に伝えたのです。
ちなみに静御前が産んだ男子を海に沈めて殺したのも善児でした。兄、頼朝の非情な仕打ちを聞き、農夫として生涯を終えようと決意していた九郎の目に鎌倉への怒りが燃えあがり、国衡と共に軍事訓練を再開してしまいます。
それを見ていた小四郎は再度、泰衡を焚きつけ、泰衡の手で九郎を殺す以外に平泉を守る方法はないと吹きこみますが、ここで泰衡の弟、頼衡が貴様の目的はなんだと叫びながら刀を抜いて斬りかかりますが、善児に瞬殺されました。
弟を目の前で殺され、さらに国衡から鎌倉へ攻め込むと聞かされた泰衡は、自らの手で九郎を討ち取る事を決意します。
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郷御前の告白
その夜、九郎の前に死んだはずの秀衡が現れました。そして、土を掬いあげて高く持ち上げ、両手を天に翳して消えてゆきます。九郎は自分の命運が尽きた事を悟り、衣川の館にできるだけのトラップを仕掛けて御堂の中に立て籠もり泰衡の軍勢を待ちます。
ここで九郎の正妻郷御前が、今までの恨み言を語り始めました。「平泉には来たくなかったし、野良仕事もしたくなかった、でもひとつだけよい事があった。それは、あの女が不幸になったのを知った事、本当にいい気味だわ」
九郎が「そんなに静がキライだったのか?」と聞くと郷御前は「殺してやりたいくらいに憎かった。昔、京都で刺客に襲われた事があったでしょう?あれは、あの女を殺すために私が手引きしたの」と告白します。
その瞬間、九郎の顔から血の気が引きます。ずっと頼朝の仕業だと信じていたあの襲撃が正妻の仕組んだ事だった。では、あの時からの4年間はなんだったのか?
九郎は反射的に脇差を抜いて郷の心臓を貫いていました。血を吐いて絶命する郷、我に返った九郎は、郷がそれほどまでに自分を愛してくれていた事に気づき涙を流します。その後、九郎は郷との間に生まれた娘も手にかけました。
下手くそのふりをやめた静、ネタバラシをして夫の手にかかることを望んだ里、平泉の為に首を差し出す義経、謀略に手を染める小四郎。覚悟を決めた人間の見事さと悲惨さを描いた回だった#鎌倉殿の13人
— くろま (@kuroma_9) May 22, 2022
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義経の最期
謀略を仕掛け終えた小四郎は、善児を報告のために先に帰し、自分は少し遅れて単騎で鎌倉に帰ろうとしますが、武蔵坊弁慶がその前に立ちはだかり、御曹司がお呼びだと有無を言わさずに抜け穴を通り義経が隠れている御堂に案内します。そして弁慶はフル装備で抜け道から出てゆき、九郎の最期の時間稼ぎをします。
今週の(数少ない)癒やし#鎌倉絵 #殿絵#鎌倉殿の13人 第20回「帰ってきた義経」武蔵坊弁慶 pic.twitter.com/ZJJPVuZ5zJ
— 堀部 健和🎨絵のお仕事募集中 (@takeo_horibe) May 22, 2022
九郎が小四郎を呼んだのは、自分に静御前の話をしたのが小四郎の謀略であった事を伝える為と、あと、もうひとつは九郎が考えた完璧な鎌倉焼き討ち作戦を話すためでした。
「ここに来てからいかに鎌倉を攻めるか色々考えた」
嬉々として話しつつ鎌倉の攻め方小四郎に伝えて梶原殿宛の文を託す…九郎もまた梶原殿のことを理解していた…。文を見て「この通り攻められたら鎌倉は間違いなく滅びていた」そう語る梶原殿の表情、これはモーツァルトとサリエリ…。#鎌倉殿の13人— ちらいむ (@chilime) May 22, 2022
そして、その完璧な作戦を鎌倉の梶原景時に伝えてほしいと小四郎に託します。「あの男なら私の作戦の完璧さを理解してくれるだろう」と
こうして九郎は小四郎に地下通路を通って帰れと命じると、壁板の隙間から弁慶の最期の奮戦を心底嬉しそうに眺めるのでした。
妻を殺し娘を殺し、自分を守ってきた忠臣、弁慶が戦う姿を眺めながらそれでも九郎の頭の中には戦しかなく、最期まで戦争好きなクソガキで生涯を閉じたのです。
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鎌倉に帰ってきた義経(首)
鎌倉の頼朝の下に6月の暑い盛り九郎の首桶が届けられます。頼朝は九郎によく頑張ったのうと声をかけ、お前の口から一ノ谷、屋島、壇ノ浦の戦の話を聞かせてくれと首桶に語りかけます
そして、顔をクシャクシャにして泣きながら首桶を抱きしめて、許してくれ九郎と涙を落としました。天才戦略家の源義経は殺さねばならないが、血を分けた弟九郎には会いたかった。この矛盾する2つの目的を叶える方法が首になった九郎を迎える事だったのです。
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次回、まさか八重さんが!
今回もなかなか壮絶な回でしたが、次回もかなりの鬱展開です。父に息子を殺され、かつての夫に父と兄を殺され不幸のどん底を生きて、ようやく小四郎とゴールインし最愛の金剛ちゃんにも恵まれた八重さんが…
ねぇ、、、来週何があるのよ一体
1枚目笑ってるじゃん幸せそうじゃん
いやもう無理よ。。。。
八重さんになにするの。。。
義時、間違いなく八重を回想してた…
追い付かないし追い付きたくない#鎌倉殿の13人 #新垣結衣 pic.twitter.com/t7528NOzOP— Mitsuki (@yui_eri_blue) May 22, 2022
まさか、まだ幼い金剛と小四郎を残して…と言う事で、鎌倉殿の13人、第21話でお会いしましょう。
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