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尼将軍・北条政子の役割と今後について考察【大河ドラマ】

23/05/2022


鎌倉殿13人 北条義時

 

2022年、大河(たいが)ドラマ「鎌倉殿(かまくらどの)の13人」。歴史物語のお約束として「だいたいの流れが決まっている」というものがあります。

 

が、それはそれとしても人物が亡くなれば涙するし陥れられれば何だこのやろー!と腹も立てる、更に言うなら合間合間の細やかな流れにその脚本の特徴を読み取り感動するなどなど、楽しみは山より高く盛りだくさん。

 

北条政子 女性

 

そんな中でも筆者が気になるのは、今後の北条政子(ほうじょうまさこ)。今回はそんな北条政子について、色々とおしゃべりさせて頂きたいと思います。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

姉妹メディア「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

yuki tabata(田畑 雄貴)おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、姉妹メディア「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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恋愛結婚

家を飛び出し源頼朝と交際を続ける北条政子

 

さて頼朝(よりとも)と政子と言えば恋愛結婚した、というのが通説です。伊豆に流された頼朝は政子の父、北条時政(ほうじょうときまさ)預かりの身となりますが、この頼朝が娘の政子と恋仲になってしまいます。

 

北条政子と源頼朝の交際に大反対だっ北条時政

 

当然ながらお父さんは大反対、平家(へいけ)一門にバレる前に……と政子を別の男性へと嫁がせようとするものの、政子はこれを押し切り深夜に脱出、雨の降りしきる中で頼朝の下に走り、二人は結ばれた……というお話は、源平盛衰記(げんぺいせいすいき)のもの。

 

吾妻鏡の表紙 書類.jpg

 

他にも二人が結ばれる経緯は曾我物語(そがものがたり)吾妻鏡(あずまかがみ)でも語られるものはありますが、はっきりした所は良く分からない、というもので、本音を話すと「その方が面白い」……というのも、大きな所ではないかと思います。

 

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源義経

 

北条政子が尼となるまで

大姫 女性 鎌倉

 

とは言え、1178年には長女である大姫(おおひめ)が誕生しているので、それまでには恐らく婚姻はされていたと思われます。その後、頼朝は挙兵し、鎌倉入りしたことで政子は御台所となりました。

 

さてここから色々なことがあるのですが……割愛!

 

鎌倉幕府を開くが急死した源頼朝

 

そして飛んで1199年、源頼朝が亡くなります。通説では「落馬して亡くなった」という、何とも呆気ないものです。個人的には頼朝の最期が呆気ない、というのはそれはそれで色々と考えられて面白いのですが……夫を亡くした政子は、出家して尼になりました。

 

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元寇

 

「鎌倉殿の13人」と宿老十三人の合議制

源頼家 鎌倉殿の13人

 

頼朝が亡くなったことで、後継者が立てられます。それが頼朝と政子の長男であった、源頼家(みなもとのよりいえ)でした。これが鎌倉幕府の二代目となるのですが、この時の頼家は18歳でした。

 

十三人の合議制の仕組みを作った北条義時

 

まあ現代でも18歳ともなれば大人のような扱いを受けるのでそこまで幼年とは言えないと思いますが、頼家が就任してからほどなくして、政治は「宿老十三人の合議制」に移行します。この辺りから「鎌倉殿の13人」は名付けられていると思われます。

 

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ながら日本史

 

 

承久の乱へ

尼将軍と称えられた北条政子

 

しかし頼家は政務を省みず、蹴鞠(けまり)に没頭し……とは言われていますが、やや歴史では頼家は暗愚(あんぐ)のように描かれ過ぎているということもあり、中々判断が難しい所です。ともあれ頼家は母である政子、ひいては北条氏と敵対するようになり、最終的には出世させられ、後に殺害されることになります。

 

その後、後を継いだ源実朝(みなもとのさねとも)。彼が暗殺され、歴史は承久(じょうきゅう)(らん)へと結びついていくことになるのでした。

 

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はじめての鎌倉時代

 

 

尼将軍・北条政子

北条政子による「承久の乱」の名演説

 

重要なのは、物語としては源頼朝の死で終わりではないということです。寧ろ北条政子、そして北条義時(ほうじょうよしとき)を主軸に据えるとするならば、頼朝の死こそがスタートと言えるでしょう。さてここで筆者が期待したいのは、北条政子。尼将軍・北条政子の大演説。

 

良く「この大演説によって武士たちは頼朝への恩義を思い出し、また政子の凛とした振る舞いと演説で乱されていた心を静めて鎌倉のために戦うことを選んだ」みたいにされているあれですね。これこそが、北条政子の最大の見せ場、これをどう描いてくれるかが、今回の最大の期待点です。

 

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源頼朝

 

 

北条政子の姿

北条政子に隠れて愛人を作る源頼朝

 

今回の大河ドラマ、個人的な観点だけ述べますと、最初は田舎の一娘だった政子。彼女が頼朝と出会い、恋する娘から段々と大人の女性、それも鎌倉殿の御台所として成長していく様を、ぐんぐんと見せつけられているような気持ちでいます。

 

だからこそ、政子のあの「そんなつもりじゃ」はとても良い場面でした。これから変わっていく、変わらざるを得なくなっていく……そんな転換期となったと思います。

 

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北条義時

 

 

言葉の影響力と北条政子

源頼朝の浮気相手の屋敷を破壊する北条政子

 

人は生きていく上で、色々な考えを持ちます。時に感情的になって、その瞬間の思いを口にしてしまうこともあるでしょう。だけど人は、その立場によって言葉で他人の運命すら変えてしまいます。あの場面はこれから政子が、己の言葉で多くの人間が影響を受けてしまう、そういう立場を自覚していくきっかけとなるのではないでしょうか。

 

そしてそれが「政子の演説」に繋がっていく。その瞬間が、待ち遠しいような怖いような。そんな気持ちでいっぱいですね。

 

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三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

実は本心で話しますと、最初は見ていて「うーん?」と思った所もしばしばありました。しかし段々と踏み込んでいく、段々とこの後に起こるであろう出来事の足音が近付いてくる。それを今では感じて、目が離せないような、見たくないようなそんな気持でもあります。

 

そして政子と同じくらい目が離せないのが北条義時。これから彼がどうなるのか、非常に恐ろしくも、ありますね。

 

参考文献:源平盛衰記

 

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鎌倉殿の13人

 

 

 

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自己紹介:日本史はあちらこちら、面白そう!と思った所を色々と見ていくのが大好き。どこも面白くて目移りしてしまいますが、特に戦国時代が大好物。様々な勉強ポイント……よりも、ちょっとクスっとしてしまうような小話を交えつつ、皆さんと沼にハマっていきたいと思います、どぼーん。 好きな歴史人物:織田信長 斎藤道三

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