鎌倉殿の13人鬱展開解説:第19話「果たせぬ凱旋」のネット感想


鎌倉殿13人 北条義時

 

皆様、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第19話は御覧になりましたか?

 

源頼朝に大天狗と恐れられていた後白河天皇

 

今回、視聴者の大ひんしゅくを買ったのは日本一の大天狗、ゴッシーこと後白河法皇ではないでしょうか?あのこずるいタコ坊主のせいで頼朝と九郎の和解は出来ず悲劇に繋がっていくのです。それでは今回の内容を振り返ってみましょう。

 

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

姉妹メディア「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

yuki tabata(田畑 雄貴)おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、姉妹メディア「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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今回はこんな感じです。

京都御所

 

こちらのツイートがよくまとまっていたので掲載

 


今回は大体こんな感じの流れでした。

 

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はじめての鎌倉時代

 

 

死神行家登場

源行家 鎌倉

 

いつでも、頼朝の兄弟の前に出てくるときは山伏姿の源行家。今度は、頼朝と関係が上手く行っていない九郎を抱き込むために登場します。

 

頼朝に肉親の情なんかない(いや、アンタが言うな)しかし九郎は、まだ頼朝を断ち切る事が出来ず、行家を追い返しました。

 

 

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はじめての平安時代

 

 

珍しく大江殿がアドバイス

大江広元 鎌倉

 

さて、鎌倉では義時がどうやって義経を鎌倉に戻すか思案中です。ここで珍しく大江殿が「義経が京都を出られないのは、彼が京都の治安を守る検非違使に就任しているからなので、受領(ずりょう)に任命してもらい検非違使(けびいし)の任を解いたらどうか?」というのです。

 

粗暴と純粋が混在したような源義経

 

受領は元々地方に赴任する習わしなので、受領になると検非違使を辞めないといけません。大江殿はそれを利用し、義経を京都から引き戻そうというのです。頼朝も「それはいい、わしは九郎が謝罪すれば許す」と大乗り気でした。しかし、普段九郎には冷たい大江殿、今回は一体どうしたのか?

 

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源頼朝

 

 

未曾有のゴッシー

権力を失った後白河天皇

 

頼朝はゴッシーに九郎を伊予守にしてくれるよう法皇に手紙を出します。受領は六十数か国もありますが、伊予守はかなりランクが高い地位です。伊予守に任命され鎌倉に帰れると喜ぶ九郎ですが、ゴッシーもただものではありません。

 

後白河法皇「伊予守にはしてやる。しかし検非違使を辞める必要はない」

 

九条兼実「は?未曽有の事ですが?×2」

 

 

 

朝廷は万事前例踏襲主義なので、前例がない事は認めたがらない(失敗すると責任問題)のですが、これはそれ以前に「あんた何言ってんの?」「権力あれば何でもできんのとちゃいまっせ!」を婉曲に訴えています。

 

阿部正弘

 

ココリコ田中兼実の株が私の中で少し上がりました。でも、これで九郎は帰れなくなり、頼朝は「九郎はわしより法皇様を優先するのか」とプライドを傷つけられ激怒します。

 

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源義経

 

 

文覚がまた登場!

お父さんの物だと嘘をつき源頼朝に髑髏を買わせようとする文覚.jpg

 

ここで、また文覚(もんがく)が登場します。こいつが出てくると大体ろくでもない話かと思いきや、今回は頼朝や九郎の父である義朝の法要を前に義朝の頭蓋骨が出てきたのでそれをハンマープライス!という事のようです。

 

で、その髑髏は本物なのかと聞くと、悪びれもせずに「さあ」と言う始末

 

 

 

ダークサイドに堕ちた源頼朝.jpg

 

ただ、今や東国の権力の頂点にある頼朝が、これを義朝の髑髏と認めればそれが真実になると世の中の真実をズバッと指摘する文覚。政治家頼朝は、どこの誰かも不明な髑髏を義朝として拝礼しました。

 

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北条義時

 

 

 

阿野全成がナイスな提案

北条政子による「承久の乱」の名演説

 

北条政子は九郎を救う為に、北条家の身内を集めています。最近、頼朝は自分の言う事を聞かないので、身内こそが頼りと言うのです。

 

北条時政

 

時政パパは兄弟の事は兄弟でなんとかするしかないんじゃないのかと一言

阿野全成 鎌倉

 

それを聞いて頼朝の兄弟ではすっかり影が薄くなった阿野全成が廊下から部屋に入ってこようとしますが、「蒲殿(かばどの)はどうしている?」の話が出て(あ、やっぱり俺じゃないか)とそのままフェードアウト

 

 

しかし、全成、今回は珍しく「近々、義朝公の法要があるので九郎殿にそれに出席してもらう名目で京都を出てもらえばいい」と提案。

 

ワイルドすぎる木曾義仲にキレた後白河法皇.jpg

 

これは名案です。ゴッシーだって仏門に帰依して法皇だから、この手には反対できない筈…

 

 

内容に納得がいかないkawauso様

 

ドロドロした鎌倉の中で実衣と全成のパートだけが微笑ましい話になっていますが、この全成も将来的には○○公の命令で○○なんですよね…

 

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はじめての戦国時代

 

 

ゴッシーの小芝居

源義経と頼朝を対立させようとした後白河天皇

 

しかし、ゴッシーは全成のはるかに上を行きましたね。法要に出ても良いと許した瞬間に死んだフリをして「行かないで」と九郎を引き留めるツンデレ乙女テクニック。さらには、毬を腋に挟んで脈を止める手の込んだトリックまで披露

 

 

純粋で真っすぐな九郎は自分を褒めてくれたゴッシーも好きなので結局、法要に向かうのを取りやめてしまうのです。

 

激怒した頼朝、義経討伐を命じる

 

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鎌倉殿の13人

 

 

死神が郷を焚きつける

八重姫に何度もフラれる北条義時.jpg

 

さて、九郎がピンチの時に九郎の女好きが最悪の形で爆発します。九郎の妾の静を憎んだ正室の郷御前が死神行家と組み、興福寺の僧兵崩れだった御家人、土佐坊昌俊(とさのぼうしょうしゅん)に静を殺せと依頼したのです。

 

源義経の鵯越の逆落とし.jpg

 

しかし、さすがに戦の神と呼ばれた九郎、丸腰の状態から敵の放った矢を利用して相手を刺殺し、その刀を奪い取ると反撃に転じました。さらに異変を察知してやってきた武蔵坊弁慶とも協力して大立ち回りです。

 

飛んだり跳ねたり、変則的で自在なアクションを見せる九郎でした。

 

 

こうして傷を負った九郎に、再び近づく死神行家。「これは頼朝が放った刺客だ」部屋の奥で郷が何も言い出せずにうつむいています。実の兄に亡き者にされそうになったと勘違いした九郎はとうとう、ゴッシーに頼朝追討の院宣を出させてしました。

 

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ほのぼの日本史Youtubeチャンネル

 

 

死神スカウトマン ナレ死する

討死する坂東武士(モブ)

 

しかし、戦に強いだけで人望がない義経に賛同する武士は少なく、挙兵は失敗。薄情な死神スカウトマンは、「お前に期待した俺がバカだった」と九郎に捨てセリフを吐いてナレ死しました。

 

 

遅刻する坂東武士にキレる源頼朝

 

散々な言われようなので、少し行家を弁護させて下さい。源行家は木曾義仲に味方した時点で頼朝に捕まれば斬首を免れない状態でした。行家は行家なりに自分が生き残るためにジタバタし九郎を利用しようとしたに過ぎません。悪気はないのです。多分

 

 

ゴッシーおまw

朝廷(天皇)

 

さて、頼朝の義経追討軍が京都に向かっていると知った法皇は、自分が九郎に与えた頼朝追討の院宣を取り消し、改めて頼朝に義経追討の院宣を出します。

 

あまりの自分勝手にココリコ田中兼実、未曽有(みぞう)の3回聞き返しです。

 

九郎が九州に落ち延びたと聞いて出陣を見合わせた頼朝ですが、調子に乗り過ぎなゴッシーに、力関係を分からせてやろうと時政パパと義時を送り込んで義経追討の為に、全国に守護・地頭を置いて、鎌倉幕府が直接に租税を取り、兵を動員する事を認めさせます。

 

 

 

平家が滅んだ事で対抗勢力が消えた鎌倉政権が、後白河法皇の院政を超えた瞬間です。時政パパ直前まで、「法皇おっかない、やりたくない」と愚痴をこぼしていましたが、本番になると堂々とした物言いでゴッシーに異論を挟ませませんでした。

 

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47都道府県戦国時代

 

 

時政パパの優しさ

サイコパスで空気が読めない源義経

 

調子に乗っているゴッシーをやりこめた後、時政と義時は2人で酒を飲んでいると、そこに九州に逃げたはずの九郎がやってきています。「この間まで平家を滅ぼして人生の絶頂にいたのにどうしてこうなった?俺はどうすればいい?」抜け殻のように生気の無い目で九郎は問いかけます。追い込まれる義経に時政パパは言いました。

 

 

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アンゴルモア合戦記の特集

 

 

次回も鬱回

兄と喧嘩して逃げてきた源義経を匿う藤原秀衡

 

さーて来週の鎌倉さんはー

 

九郎です。

 

時政に経験積めって言われたけど平泉で第二の人生を送ろうと決めたら、秀衡様は病死するし、泰衡は強がっているけど、多分兄上の脅迫に屈すると思うので死亡フラグは回避不能です。んがんぐ!

 

 

それでは、また来週お会いしましょう!!

 

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元寇

 

 

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カワウソ編集長

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日本史というと中国史や世界史よりチマチマして敵味方が激しく入れ替わるのでとっつきにくいですが、どうしてそうなったか?ポイントをつかむと驚くほどにスイスイと内容が入ってきます、そんなポイントを皆さんにお伝えしますね。日本史を勉強すると、今の政治まで見えてきますよ。
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