皆様、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第19話は御覧になりましたか?
今回、視聴者の大ひんしゅくを買ったのは日本一の大天狗、ゴッシーこと後白河法皇ではないでしょうか?あのこずるいタコ坊主のせいで頼朝と九郎の和解は出来ず悲劇に繋がっていくのです。それでは今回の内容を振り返ってみましょう。
この記事の目次
今回はこんな感じです。
こちらのツイートがよくまとまっていたので掲載
今日の #鎌倉殿の13人 まとめ
・鎌倉殿の株、底知らず
・源氏一族、修羅場になりがち
・今回は役に立った文覚
・💀「えっ、誰…こわ…」
・後白河法皇、源義経の彼女になる
・生きる死神源行家(なれ死)
・後白河手の平扇風機法皇
・時政殿の息子になりたくなってきた
・義経公…
・予告の善児に絶望— 生きてるだけで褒めてくれる刑部bot (@ikiteruOKgyobu) May 15, 2022
今回は大体こんな感じの流れでした。
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死神行家登場
いつでも、頼朝の兄弟の前に出てくるときは山伏姿の源行家。今度は、頼朝と関係が上手く行っていない九郎を抱き込むために登場します。
頼朝に肉親の情なんかない(いや、アンタが言うな)しかし九郎は、まだ頼朝を断ち切る事が出来ず、行家を追い返しました。
「源行家。彼を味方につけた者は必ず負けるという死に神のような男。」#鎌倉絵 #殿絵#鎌倉殿の13人 第19回 果たせぬ凱旋
全部叔父上のせい…かも pic.twitter.com/bJdcb4vhBh— 堀部 健和🎨絵のお仕事募集中 (@takeo_horibe) May 15, 2022
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珍しく大江殿がアドバイス
さて、鎌倉では義時がどうやって義経を鎌倉に戻すか思案中です。ここで珍しく大江殿が「義経が京都を出られないのは、彼が京都の治安を守る検非違使に就任しているからなので、受領に任命してもらい検非違使の任を解いたらどうか?」というのです。
受領は元々地方に赴任する習わしなので、受領になると検非違使を辞めないといけません。大江殿はそれを利用し、義経を京都から引き戻そうというのです。頼朝も「それはいい、わしは九郎が謝罪すれば許す」と大乗り気でした。しかし、普段九郎には冷たい大江殿、今回は一体どうしたのか?
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未曾有のゴッシー
頼朝はゴッシーに九郎を伊予守にしてくれるよう法皇に手紙を出します。受領は六十数か国もありますが、伊予守はかなりランクが高い地位です。伊予守に任命され鎌倉に帰れると喜ぶ九郎ですが、ゴッシーもただものではありません。
後白河法皇「伊予守にはしてやる。しかし検非違使を辞める必要はない」
九条兼実「は?未曽有の事ですが?×2」
九条兼実が二回も未曾有のことですがって言ったり、法皇様の言ってること意味わかんないみたいに何回も聞き直すのいいね。
権力者の横暴にちょっとでも抵抗してくれてるみたいでいいやつだ。#鎌倉殿の13人 #九条兼実 #田中直樹— サティ🦈🌤🌈 (@mofmofcat2021) May 15, 2022
朝廷は万事前例踏襲主義なので、前例がない事は認めたがらない(失敗すると責任問題)のですが、これはそれ以前に「あんた何言ってんの?」「権力あれば何でもできんのとちゃいまっせ!」を婉曲に訴えています。
ココリコ田中兼実の株が私の中で少し上がりました。でも、これで九郎は帰れなくなり、頼朝は「九郎はわしより法皇様を優先するのか」とプライドを傷つけられ激怒します。
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文覚がまた登場!
ここで、また文覚が登場します。こいつが出てくると大体ろくでもない話かと思いきや、今回は頼朝や九郎の父である義朝の法要を前に義朝の頭蓋骨が出てきたのでそれをハンマープライス!という事のようです。
で、その髑髏は本物なのかと聞くと、悪びれもせずに「さあ」と言う始末
本物かどうか分からなくとも、権威ある者が「本物だ」と言えば、それは本物となる。
こうやって作り上げられた歴史上の真実が、いくつもあるんだろうな。#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/Xj5SNPspXr— 豆大福 (@ma_daifukuan7c) May 15, 2022
ただ、今や東国の権力の頂点にある頼朝が、これを義朝の髑髏と認めればそれが真実になると世の中の真実をズバッと指摘する文覚。政治家頼朝は、どこの誰かも不明な髑髏を義朝として拝礼しました。
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阿野全成がナイスな提案
北条政子は九郎を救う為に、北条家の身内を集めています。最近、頼朝は自分の言う事を聞かないので、身内こそが頼りと言うのです。
時政パパは兄弟の事は兄弟でなんとかするしかないんじゃないのかと一言
それを聞いて頼朝の兄弟ではすっかり影が薄くなった阿野全成が廊下から部屋に入ってこようとしますが、「蒲殿はどうしている?」の話が出て(あ、やっぱり俺じゃないか)とそのままフェードアウト
「兄弟のことは兄弟に任せるのが一番じゃねえのかな」と言われて部屋に入りかけるんだけど、範頼の話題になったらそっと出ていく全成がかわいい。#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/S165k22tBn
— 延長料金💉💉 (@dsworks) May 15, 2022
しかし、全成、今回は珍しく「近々、義朝公の法要があるので九郎殿にそれに出席してもらう名目で京都を出てもらえばいい」と提案。
これは名案です。ゴッシーだって仏門に帰依して法皇だから、この手には反対できない筈…
「頼りになることもある」からの「さすが我が夫!」でものすっっっごく嬉しそうな顔した全成さんがもう可愛くて可愛くて、更に他の三人が早速テキパキ進め始める横でまだ実衣ちゃんとガッツポーズで笑い合ってるの本当に可愛くて慕わしくて貴重な癒しなので君達はそのままでいてくれ頼む #鎌倉殿の13人
— 雁 (@m_hntkr) May 15, 2022
ドロドロした鎌倉の中で実衣と全成のパートだけが微笑ましい話になっていますが、この全成も将来的には○○公の命令で○○なんですよね…
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ゴッシーの小芝居
しかし、ゴッシーは全成のはるかに上を行きましたね。法要に出ても良いと許した瞬間に死んだフリをして「行かないで」と九郎を引き留めるツンデレ乙女テクニック。さらには、毬を腋に挟んで脈を止める手の込んだトリックまで披露
すかさず入った注意喚起のナレーションwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww#鎌倉殿の13人#後白河法皇 #長澤まさみ pic.twitter.com/eZmvYP5u4v
— Mia (@aaa88421046) May 15, 2022
純粋で真っすぐな九郎は自分を褒めてくれたゴッシーも好きなので結局、法要に向かうのを取りやめてしまうのです。
死神が郷を焚きつける
さて、九郎がピンチの時に九郎の女好きが最悪の形で爆発します。九郎の妾の静を憎んだ正室の郷御前が死神行家と組み、興福寺の僧兵崩れだった御家人、土佐坊昌俊に静を殺せと依頼したのです。
しかし、さすがに戦の神と呼ばれた九郎、丸腰の状態から敵の放った矢を利用して相手を刺殺し、その刀を奪い取ると反撃に転じました。さらに異変を察知してやってきた武蔵坊弁慶とも協力して大立ち回りです。
飛んだり跳ねたり、変則的で自在なアクションを見せる九郎でした。
それはそれとして襲撃された時の義経の戦い方最高だったな…白兵戦でも一騎当千!何が痺れたって、弁慶が駆けつけてその背後に義経を庇ったのに、弁慶が佩いた刀を後ろから抜いて前に出て刺客に斬りかかっていく姿、惚れずにはいられない、まさに源氏の御曹司たる“ますらおぶり”だった #鎌倉殿の13人
— ⓢⓗⓘⓝⓞ なんとなく復帰 (@trpg_shn) May 15, 2022
こうして傷を負った九郎に、再び近づく死神行家。「これは頼朝が放った刺客だ」部屋の奥で郷が何も言い出せずにうつむいています。実の兄に亡き者にされそうになったと勘違いした九郎はとうとう、ゴッシーに頼朝追討の院宣を出させてしました。
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死神スカウトマン ナレ死する
しかし、戦に強いだけで人望がない義経に賛同する武士は少なく、挙兵は失敗。薄情な死神スカウトマンは、「お前に期待した俺がバカだった」と九郎に捨てセリフを吐いてナレ死しました。
この番組には珍しく、視聴者の誰からも惜しまれるどころか「やっと死んでくれたか」とせいせいされなが死ぬ人。#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/AKBjz7OGjM
— 影月 (@kagetsuki1988) May 15, 2022
散々な言われようなので、少し行家を弁護させて下さい。源行家は木曾義仲に味方した時点で頼朝に捕まれば斬首を免れない状態でした。行家は行家なりに自分が生き残るためにジタバタし九郎を利用しようとしたに過ぎません。悪気はないのです。多分
ゴッシーおまw
さて、頼朝の義経追討軍が京都に向かっていると知った法皇は、自分が九郎に与えた頼朝追討の院宣を取り消し、改めて頼朝に義経追討の院宣を出します。
あまりの自分勝手にココリコ田中兼実、未曽有の3回聞き返しです。
九郎が九州に落ち延びたと聞いて出陣を見合わせた頼朝ですが、調子に乗り過ぎなゴッシーに、力関係を分からせてやろうと時政パパと義時を送り込んで義経追討の為に、全国に守護・地頭を置いて、鎌倉幕府が直接に租税を取り、兵を動員する事を認めさせます。
これが諸国の守護を任命する権利、公領、荘園の地頭を任命する権利が認められた瞬間。
この1185(文治元)年をもって、鎌倉幕府成立の年とするのが、最近のとれんどらしいのう。ここ試験に出ます。
#鎌倉殿の13人 #いい国からいい箱へ #鎌倉幕府 pic.twitter.com/ZL52MLjlj1
— 平塚為広@西美濃垂井s/たるい関ケ原。 (@nishimino_clan) May 15, 2022
平家が滅んだ事で対抗勢力が消えた鎌倉政権が、後白河法皇の院政を超えた瞬間です。時政パパ直前まで、「法皇おっかない、やりたくない」と愚痴をこぼしていましたが、本番になると堂々とした物言いでゴッシーに異論を挟ませませんでした。
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時政パパの優しさ
調子に乗っているゴッシーをやりこめた後、時政と義時は2人で酒を飲んでいると、そこに九州に逃げたはずの九郎がやってきています。「この間まで平家を滅ぼして人生の絶頂にいたのにどうしてこうなった?俺はどうすればいい?」抜け殻のように生気の無い目で九郎は問いかけます。追い込まれる義経に時政パパは言いました。
北条時政 個性豊かな息子と娘たちを育ててきたパパなので、義経に対しても「まだ成長途中の子供なんだから間違える時もある」「もう少し経験させてから様子を見たほうがいい」と長い眼で見守るべきだと評価するところが最高だよね
何も育ててこなかった頼朝も後白河法皇にも出来ないこと#鎌倉殿の13人— 名雪 (@nayuki_mk1009) May 15, 2022
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次回も鬱回
さーて来週の鎌倉さんはー
九郎です。
時政に経験積めって言われたけど平泉で第二の人生を送ろうと決めたら、秀衡様は病死するし、泰衡は強がっているけど、多分兄上の脅迫に屈すると思うので死亡フラグは回避不能です。んがんぐ!
来週も涙腺崩壊回だな😭#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/CC7DbpJH3t
— 弾正 (@naoejou) May 15, 2022
それでは、また来週お会いしましょう!!
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